「夜中に何度も起こされる」
「最近は怒りっぽくなって、何を言っても聞いてくれない」
「目を離すと一人で外に出ようとする」
認知症のご家族を介護していると、いつまでこの生活が続くのだろうと不安になることがあります。
実は、認知症は進行とともに症状が変化し、必要な介護の内容も変わっていきます。
今の大変な状態が、そのままずっと続くとは限りません。
ただし、症状の変化には個人差があり、ご家族だけで我慢し続ける必要もありません。
認知症が進むと、介護の内容も変わっていきます
認知症の経過を「春・夏・秋・冬」という四季に例える考え方があります。
初めは物忘れが中心でも、病気が進むと徘徊や妄想、介護拒否などが目立つことがあります。
この時期は、ご本人だけでなく介護するご家族の負担も大きくなりがちです。
その後、さらに認知症が進むと、今度は歩く距離が短くなったり、座っている時間が増えたり、食事の量が減ってくることもあります。
以前はあれほど歩き回っていたのに、最近は椅子に座って過ごすことが多くなった。
介護する側の負担は少し軽くなっても、ご家族としては以前の元気な姿を思い出し、寂しく感じるかもしれません。
もちろん、すべての方が同じ経過をたどるわけではありません。
また、急に元気がなくなった場合には、認知症の進行だけでなく、体調不良やお薬の影響なども考える必要があります。
## 私たちがリハビリを大切にしている理由
太宰府市の有料老人ホーム「パールヴィラ太宰府」では、併設のデイサービスセンターで、お身体の状態に合わせた歩行訓練や立ち上がりなどのリハビリに取り組んでいます。
私たちが大切にしたいのは、今できていることを少しでも長く続けていただくことです。
自分の足で食堂へ行く。
面会に来たご家族と一緒にお茶を飲む。
天気の良い日には、外の景色を楽しむ。
そんな当たり前のような毎日も、年齢や病気によって少しずつ難しくなることがあります。
だからこそ、職員も「何ができなくなったか」だけではなく、「今できることは何か」という視点を持ち続けたいと考えています。
リハビリは、単に筋力をつけるためだけのものではありません。
ご本人が好きなことを続けたり、人と関わったり、これからの暮らしを楽しむための支えにもなると考えています。
## 介護から少し離れて、親子の時間を
自宅で認知症のご家族を介護していると、食事や排泄、夜間の見守りなどに追われ、親子でゆっくり過ごす時間がなくなってしまうことがあります。
「施設に入れるのはかわいそう」
「もう少し自宅で頑張れるのではないか」
そう考えて、施設への入居をためらうご家族もいらっしゃいます。
でも、介護のすべてをご家族だけで背負う必要はありません。
施設での介護を専門職と分担することで、面会に来たときには介護の心配ばかりではなく、一緒に笑ったり、昔の話をしたりする時間を持っていただきたい。
私たちはそう考えています。
親の食事や排泄のことを心配する時間から、親と一緒に過ごす時間へ。
施設への入居は、親子の関係を変える一つのきっかけにもなるのではないでしょうか。
## 認知症が進んだら、いつ老人ホームを考える?
「認知症がどのくらい進んだら施設に入居した方がいいのでしょうか?」
施設入居を考えるタイミングは、認知症の進行度だけで決まるものではありません。
夜間の見守りが続いてご家族が十分に眠れない。
一人で外出してしまうことが増え、目を離せない。
食事や排泄の介助が必要になってきた。
こうした生活の変化も、今後の介護を考えるきっかけになります。
また、認知症が進行すると、歩行や食事の介助が増え、医療面での支援が必要になることもあります。
今の生活だけでなく、これからどこで、どのように暮らしていくのか。
0 件のコメント:
コメントを投稿